2005年6月20日(月)21:28

ジスカールデスタン前EU将来像会議議長はイギリスの主張に一部理解を示す

パリ(AP)

EU憲法の起草を主導したフランスのヴァレリー・ジスカールデスタン元大統領は、コミュニケーション分野と研究分野に一層の予算を振り向けるべきとしたイギリスの要求に理解を示した。EUの支出構造がもはや現在および将来の要求に対応していないとするイギリスの主張は「正しい」、とジスカールデスタン元大統領は月曜日、AP通信とのインタビューで答えた。この分野への支出は「無に等しい」のに対して、共同農業市場への支出額は大きすぎる、と元大統領は述べた。

一方でジスカールデスタン元大統領は、いわゆるイギリスの拠出金割引の引き下げを求めるフランスのジャック・シラク大統領の主張を支持した。この割引は「あまり理性的ではない」。しかし元大統領はシラク大統領に対して反イギリスキャンペーンを行わぬよう戒めた。

ジスカールデスタン元大統領はEU加盟25ヶ国に対して、公の透明な予算論議を行うよう求めた。首脳会議の交渉は扉を閉ざして行われたが、「議論の行方を見守ることができたならば、人々にはずっと面白く感じられただろう。そうなれば妥協の用意のある国々の仲介的な主張が一層明らかになったはずだ」、と元大統領は語った。

元大統領は、フランスとオランダの否決を受けたEU憲法再交渉の可能性について完全に否定した。しかし私は全EU加盟国が批准を行うべきとの考えである。批准期限を2007年まで6ヶ月延長するのは理性的だ、と述べた。

これより前France Interテレビとのインタビューで、ジスカールデスタン元大統領は最近のEUの危機がフランスの国民投票によるEU憲法否決に始まったことを指摘した。「誰もが欧州の危機を口にしているが、誰がこれを引き起こしたのか?私たちだ!」憲法には「二つの欧州はない」と元大統領は異なる将来像をめぐる論争について述べた。「憲法は加盟25ヶ国の共同のプロジェクトだったのだ。」

原題:Giscard d'Estaing haelt britische Haltung teilweise fuer richtig




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